プレスキットを作ってみよう
プレスキットを作ってみよう
こちらの記事(※「会社のプロフィールを作ってみよう」へのリンク。以下同様に)で作成した「会社のプロフィール」を使って、さらにできることがあります。
それは、「プレスキット」と呼ばれるメディア向けの資料を用意すること。
プレスリリースを見たメディアや記者が興味を持てば、取材の依頼が舞い込んでくるかもしれません。そこで依頼されることが多いのが「プレスキット」です。新しく何かをする必要はほとんどありません。これまでに作成した会社のプロフィールをメディア向けにまとめ直すことで、意外と簡単に作ることができますよ。
ここまで会社について多くの情報を集めたりストーリーを考えたりしましたが、プレスキットにおいては情報の一覧性を意識することが大事です。
メディアに携わる人々は、情報を出すまでの一分一秒を大事にしています。あれもこれもと詰め込むと、時間のないメディア関係者にストレスを与えてしまうことにつながります。相手の時間を奪わないよう、なるべく簡潔に作成しましょう。
通常、下記のような資料を、ポケット付きの2つ折りホルダーに挟み込んで郵送します。もちろん、PDFをメールで送付することも。その場合、画像や動画、ロゴデータなどはZIPファイルで用意しておくと親切です。
記事になったときに荒い画像が掲載されてしまわないよう、できるだけ解像度が高いデータを準備しておきましょう。また、メディア側からサイズや拡張子を指定されることもあるので、求められたときすぐに対応できるようにしておくといいと思います。
会社概要と沿革
企業の基本的な情報や売上、事業内容などを記載します。図や表を交えながら、A4サイズ1枚でまとめるのが理想です。コーポレートサイトの該当するページや印刷物があれば、それを活用しても構いません。
主力事業やサービス・商品に関する資料
「これも既存の資料があるぞ!」と思ったかもしれませんが、ここは広報担当としてのあなたの腕の見せ所。プロモーション用の資料であればメリットを並べますが、
メディア向け資料ではデータに基づいたファクトを記載します。
ただし、こちらの記事(リンク)の「自分の会社をおさらいしよう」の項目で既にまとめを終わらせている方は、自分用のメモをメディア向けに編集すればOK!
もちろん、今から始めるという方も大丈夫です。業界やマーケットの動向、競合商品やサービスと比較した優位性、ユーザーに評価されているポイント、売上の変遷……などなど、広報的な観点から情報を正しくまとめてみましょう。
代表者のプロフィール
こちらの記事(リンク)の「“企業の顔” はどんな人?」を参考に、代表者のプロフィールと略歴、エピソードなどを簡潔にまとめます。
ちなみに、メディア的に “面白い” のは苦労話や失敗談。ただの成功エピソードよりも、マイナスからどのようにプラスへ転じたかについて聞きたいと思うのが人間です。こういったエピソードなどもすべてを書いてしまうのではなく、続きを読みたくなるような見出しを付けて3〜4行程度に留めるのが理想。広報を担当する以上、編集能力は鍛えておきたいですね。
直近のプレスリリースとメディア掲載記事
直近のプレスリリースやメディア掲載記事を、2つ〜3つ添付しましょう。送付先のメディアによって、最も参考になりそうなものを選ぶのがポイントです。
さあ、プレスキットを送る準備が整いました。
これでいつ取材を申し込まれも大丈夫ですね。
もちろん、上記は「基本」のセットとして、さらに自社のことを広報できそうな資料があれば自由にアレンジしてみてください。
あなたの名刺を付けるのも忘れずに!
3つの違いを理解しよう
「プレスリリース」と「ニュースリリース」、そして「ニュースレター」。
広報活動をしている中でよく耳にする、似たような3つ。皆さんは、具体的に違いを説明できるでしょうか? 今回はこれらの違いを理解し、中でも「ニュースレター」の活用方法を頭に入れましょう。
3つの違いは?
① プレスリリース
企業や団体などが、報道関係者に向けて発表する資料のこと。新規性が重要で、内容は自社の新製品や新サービス、イベント、経営や人事に関する情報など多岐にわたる。
② ニュースリリース
広報活動の一環として、広く一般に向けて発表される資料や発表・会見のこと。プレスリリースを指して「ニュースリリース」と呼ぶこともある。近年では、プレスリリースをホームページに掲載して一般への発表を兼ねる企業が多い。
③ ニュースレター
メディアに向けて発信する読み物。
ニュースレターを活用しよう
ニュースレターはプレスリリースとは異なり、新しい情報がない場合でも配信できます。と、いうことは……? そう、新しい商品やサービスのリリースがない時期でも、広報の腕次第で自社を話題に取り上げてもらえるかもしれないのです!
どんな形式?
ニュースレターにルールはなく、自由な形式で作成することができます。最もオーソドックスなのは、プレスリリースと同様に、タイトル・リード・本文・問い合わせ先を記載するスタイルです。
どんな内容?
内容には、メディアが記事や特集を考えるときに役立ちそうなネタをまとめましょう。
① 季節・トレンドネタ
オススメはコレ。季節やトレンドと自社の製品やサービスを絡めることで、過去にリリースしたものであってもメディア掲載に繋がるチャンスがあります。
例えば、テレビや雑誌などで「梅雨のジメジメ対策」「冬の乾燥ケア」などの特集を目にしたことはありませんか? メディアは年間を通して、季節に合わせたネタを求めています。
新規リリースがない時期には、次の季節を見据えて、自社製品やサービスの打ち出し方を考えてみるといいでしょう。
冬の掲載を狙うのであれば、少し早めの秋ごろにニュースレターを持ち込むことで、メディアに対して効果的にアピールできます。
② サービスの導入事例
季節やトレンドとあまり関連性のない商品・サービスを提供している企業もあります。その場合は、導入事例や活用方法などをまとめるといいでしょう。
インタビューを受けてくれるユーザーを見つける必要はありますが、導入までのストーリーや導入後に生まれた効果などをヒアリングできれば、リリースした当時よりもインパクトの大きいニュースになるかもしれません。
このように、ニュースレターを定期的に発信することで、プレスリリースの配信だけでは生まれなかったメディア掲載を獲得できる可能性が高まります。
また、必然的にメディアの目に触れる数が増えるので、企業の名前や取り組みをより印象付けることができます。
「毎月のように配信すべきニュースがあって、プレスリリースの制作に追われている」……というわけでなければ、ぜひニュースレターの発信にもチャレンジしてみてくださいね!
プレスリリース配信後に気をつけること
ようやく一本のプレスリリースを作成し、無事メディアに向けて配信完了。
でも、「これで安心!」とひと息つくにはまだ早いですよ。
プレスリリースの配信は、あくまで興味を持ってもらうための種まき。目標は情報をメディアに露出させることです。メディア掲載に繋がるかどうかは、配信後の広報の対応しだいで決まるといっても過言ではありません。
プレスリリース配信直後は連絡が取れる状態にしておこう
送られてきたプレスリリースを記者が目にして、興味を持ったとします。しかし、その情報だけを元に記事や特集を制作することはほとんどありません(まれに、プレスリリースをそのまま転載したような残念な記事もありますが……)。
きちんとしたメディアであれば、その記者ならではの切り口を見つけ、話題を広げたり疑問点を解消したりするために広報担当者へ取材を申し込みます。
でも、連絡をしても広報担当者が不在だったり、欲しい情報がすぐに得られなかったりしたら……?
プレスリリースは、一日に何百通も配信されています。ほかの情報ですぐに記事にできるものがあれば、そちらが選ばれてしまうかもしれません。
せっかくのチャンスをムダにしないために、以下の3点には気をつけましょう。
広報担当者が電話に出られるようにしておく
メディアが広報担当者にコンタクトを取りたいとき、真っ先に使う手段は電話です。特に締め切りに追われている記者は、電話取材を実施し、そのまま記事の制作に入ることも少なくありません。
広報担当者は、プレスリリースを配信した日は終日電話対応ができる状態にしておき、長時間の離席を避けましょう。昼食は、ちょっと我慢して電話が取れる状況で手短に済ませた方が無難です。会議なども入れないように、スケジュールを組むときに注意してみてくださいね。
離席が必要な場合は、社内のメンバーに情報共有する
プレスリリースの内容は、それを練り上げた本人が一番よく理解しているはず。質問には、広報担当者から回答するのが望ましい対応です。しかし、急用などでどうしても離席が必要な場合は、社内で情報共有しておきましょう。
社内に情報を把握している人がいないと、せっかく電話取材を申し込んでくれた記者はガッカリしてしまいます。それだけでなく、「あの会社は情報共有ができていない」というイメージを持ってしまい、後々の関係性に響きかねません。
特にさまざまな人が電話対応をしている企業であれば、「メディアから連絡が入るかもしれない」というひとことを添えて、プレスリリース配信と同時に要点を共有しておきましょう。
また、メディア向けに配信するプレスリリースの問い合わせ先には、広報担当者の連絡先として社用の携帯番号を併記しておくことがオススメです。
メールは即レス!
電話以外に、メールで問い合わせが入ることもあります。その場合は最優先で対応し、30分以内には回答をレスポンスできるようにしましょう。
返信後には、簡単に挨拶の電話をするとより丁寧です。その後の進め方がスムーズになるよう、メールを返信した旨とあわせて、「追加で質問があればいつでもお電話くださいね」と伝えましょう。
準備を徹底しよう
電話やメールにすぐに対応できる状況でも、こんなことが起こるかもしれません。
- 電話で質問されたことに答えられず、「確認します」と切電してしまった
- 「高解像度の画像を送ってほしい」と言われたが、用意していなかった
プレスリリースを配信する前には、よくある質問を想定したり、画像をファイルでまとめておいたりなど、準備を徹底しましょう。
取材対応を終えれば、ようやくひとつの記事が世の中に出ます。お疲れさまでした! 記事の活用方法なども、またあらためてご紹介しますね。
掲載メディアを活用しよう
掲載メディアを活用しよう
あなたの書いたプレスリリースが取材につながり、新聞やネットニュースなどに掲載されたり、テレビに取り上げられたりしたとします。産業紙はもちろん「日経新聞」などの全国的な経済紙や、視聴率の高い番組への露出は、多くの広報効果が見込めます。
この効果を最大化するために、今回はメディアの二次利用について押さえましょう。
「勝手に使っちゃえ」は絶対NG!
前提として、新聞や雑誌に掲載された記事や放映されたテレビ番組などの著作物には、著作権があります。たとえば、勝手にPDF化して自社ホームページに転載したり、コピーしたものを営業資料として配布したりすることは、著作権法に違反します。
もし、許可を得ずに二次利用をしていることを指摘されてしまえば、良いイメージが生まれるどころか会社の評判はガタ落ち……そんなことにならないように、掲載メディアの二次利用をしたい場合には、必ず事前に問い合わせましょう。
報道各社により、企業による記事などの二次利用の申請フローは異なります。
新聞・雑誌各社のホームページには、記事利用の申請をするためのフォームが掲載されていることが多いですが、見つからない場合は知的財産・著作権管理の窓口に確認しましょう。また、営利目的の場合は利用料金がかかることがあります。
テレビ番組の場合は、担当のスタッフに確認を取るといいでしょう。ちなみに、テレビ放送されたカットのキャプチャー画像をSNSで拡散している場面を見かけることがありますが、こちらも引用のルールを満たしていない場合は望ましくありません。企業としてPRに利用する場合は、必ず許可を得てくださいね。
ステークホルダーに対する信頼感が高まる
掲載メディアを活用すると、
「ステークホルダーに対する信頼感が高まる」
効果が得られます。
最もわかりやすい効果は、あらゆるステークホルダーに対して、「信頼できるメディアに掲載された=信頼できる商品・サービス・企業だ」という印象を持ってもらえること。
会社のPRに効果的と思われるメディア掲載があった場合は、きちんと二次利用の許可を取った上で、まずは自社ホームページに掲載しましょう。ホームページに掲載する際も、期間や方法などについて一定のルールがあるはずなので、あわせて確認してくださいね。
SNSに力を入れている企業であれば(ぜひ力を入れていてほしいですが……!)、同時に企業の公式アカウントでも同様の内容をシェアしましょう。社員に “拡散” を募るのもお忘れなく!
アナログですが、会社案内や営業に使用する資料、DMなどに同封するのもいいですね。
また、次の項目とも重なりますが、社員の家族や友人にも伝わる機会を増やすことで、「◯◯さんはいい企業で働いているんだな」と思ってもらえる可能性が上がります。社員自身へのまなざしが良くなると、社員は仕事に対してよりポジティブな感情を抱くようになり、中長期的に会社にいい効果をもたらすでしょう。
社員のエンゲージメントが高まる
程度の差はあれど自分が関わった仕事が評価されるのは、仕事人であれば誰でもうれしいもの。
「◯◯に掲載されました!」「△月△日に、◯◯という番組に取り上げられます」など、簡単にでも社内に共有することで、社員のエンゲージメント(仕事に対するポジティブで充実した心理状態)の向上につながります。
採用広報につながる
余談ですが、掲載メディアの二次利用は、採用面でも効果てきめん。
新卒にも中途にも、まったくの無名企業よりは、実績がある会社が選ばれます。採用担当と連携しながら、採用広報に活用する方法を探ってみるとよさそうです。
プレスリリースからメディア掲載を獲得することで、さまざまな副次的効果を見込めることがわかりました。取材や掲載につながったあとも、広報担当が抜かりない仕事をすることが大事。最後まで手を抜かずに、走り抜けてくださいね!
「ブリーフィングシート」って何?
ブリーフィングシートとは?
学生時代、企業のトップや社員が記者会見やインタビューを受けている姿を見て、
「スラスラと答えられてすごいな」
と思ったことがあります。
もちろん、そういった機会に慣れている人もいるでしょう。
しかし多くの場合、スラスラと答えられるのは、広報担当者が作成した “ある資料” を参考に事前準備を徹底しているから。
その “ある資料” とは「ブリーフィングシート」のこと。
記者発表会などで発表したりインタビューを受けたりする人物に対して、キーとなるメッセージや訴求ポイントをインプットするために事前に準備する参考資料です。
担当者まかせにしない!
記者会見やインタビューがあるときは、担当者がどんなに口達者だとしても、絶対にその人まかせにしてはいけません
(むしろ、口達者であればあるほど「炎上」を招くなんていうことも……)。
広報担当者が必ず事前に内容を把握して、企業として伝えたいメッセージを正しく伝えてもらう努力をしましょう。
ブリーフィングシートを作成するコツは、
「記者会見(インタビュー)なんて初めてだよ!」という人が見るカンペだと思って資料をつくること。
冒頭に最重要部分をまとめたり、伝えたいメッセージは太字で目立たせたりするなど、緊張の中でも手元の資料を見れば解決するくらい簡潔にしましょう。
記者会見やインタビューの経験が少ない人に対しては、ブリーフィングシートをもとに事前に練習をしておくことも広報活動を成功させるカギ。
行き当たりばったりでもなんとかなると思わず、広報担当のあなたが寄り添いましょう。
ブリーフィングシートには何を書くの?
実施概要
ブリーフィングシートの冒頭には、日時・場所・プログラム等の実施概要を記載します。
想定出席メディアとプロフィール
記者会見であれば、出席が確定しているメディアの数や名称を記載します。
インタビューの場合は、インタビュワーの過去の制作記事を調べ、論調などの傾向をまとめておきます。
キーメッセージと訴求ポイント
最も伝えたいこと(キーメッセージ)と訴求ポイントを、箇条書きで列挙します。
ここは、発表者やインタビューを受ける人にしっかりと理解してもらった上で、自分の言葉で話してもらうことが大事です。
ブリーフィングシートは、あくまでも発表内容を簡潔にまとめたシート。
読み上げるだけでは、伝えたいことは伝わりません。
発表者の中で腹落ちするまで、練習を重ねてほしい部分です。
想定問答集(FAQ)
あらゆる角度から、想定される質問とそれに対する回答(FAQ)を用意しておきます。
当然、本番では答えにくい質問が飛んでくることも。
戸惑ったり煮え切らない答えで終わってしまうと、メディアもどのように伝えるべきか迷ってしまいます。
どんな質問をされても対応できるよう、こちらも事前に読み込んでもらうようにしましょう。
メディアから受ける取材は、インタビュー形式のことも多くあります。
すべての取材でここまでしっかりと作成する必要はありませんが、事前準備が必須ということは変わりません。
「企業として伝えたいメッセージを正しく伝えるにはどうすればいいか」ということをよく考えながら、必要に応じてブリーフィングシートを用意してみてくださいね。
会社のプロフィールを作ってみよう
前回の記事では、「広報ネタの出し方」について考えました。
今回は、その応用編となります。
会社に詳しくなれ!
自分の会社をおさらいしよう!
あなたの会社の主力事業や取り組み、社長や社員、オフィスのこと……
つまり「会社のプロフィール」をまとめることで、
今後の広報活動の上で使えそうな知識やネタをストックしておきましょう。
メモアプリやノートなど、使うツールは何でもOK!
全部が大変であれば、使えそうな部分だけでもかまいません。
部署を横断しながら、あなたが広報をする会社の “人となり” について理解してみてくださいね。
まずは、あなたの会社の資料を集めましょう。
もちろん、コーポレートサイトでもいいですよ。
さて、あなたの会社の主力事業やサービス・商品は何でしょうか?
それぞれどんな特徴があり、ターゲットはどのような企業/個人でしょうか?
直近の売上げや、顧客数の推移はどうでしょうか?
同じ業界には他にどんなサービスがあり、その中であなたの会社はどのような立ち位置にありますか?
広報として活動をする上では、このようなことを語る場面が多々あります。
最低限の知識として押さえておきたいポイントですが、もしスラスラと出てこないようであれば、この機会におさらいしてみましょう。
“企業の顔” はどんな人?
次は、人について。
あなたの会社の経営者は、どのような人物でしょうか?
性格、会社を立ち上げたきっかけ(もしくは経営者になるまでのエピソード)、経営の理念……これまでにインタビューされた記事などがあるなら、それらをまとめてみるのもいいですね。
メディアが業界について語ることができる人物を求めていることは少なくありません。
また、ビジネス誌の中には経営者が連載を持っているコーナーもあり、次なる書き手を探していることもあります。
そんなときに「弊社の代表はこんな人で……」と推薦できれば、その役が回ってくる可能性も上がりそうですよね。
続いて、あなたの会社の顔になっているような社員のことを思い出してみてください。
もしパッと思い浮かばなければ、営業成績トップの社員はどうでしょうか?
みんなに尊敬されている上司は?
そんな社員には、仕事の極意などをインタビュー取材してみるとよさそう。
対外的に紹介がしやすくなるのはもちろん、社内広報のコンテンツとしてもオススメです。
社員インタビューについては、また別の記事でも取り上げる予定です。
働く環境はどうだろう?
あなたの会社の制度や福利厚生には、どんなものがありますか?
もしかすると、他にはあまり聞かないようなものもあるかもしれません。
それについての社員の反応はどうでしょうか?
どんな効果が出ていそうですか?
もし分からなければ、人事を担当している方にコンタクトを取ってみましょう。
そうそう、働く場も大事です。
もし凝った内装のオフィスで働いているのなら、それは素敵なアピールポイント。
きっとコンセプトやこだわりがあるはずですよ。
ちなみに筆者は以前、企業のオフィスを紹介するメディアを運営していました。
コロナ以降の「新しい生活様式」としてリモートワークが進んでいますが、共創の場としてのオフィスも再注目されていきそうな予感がしています。
「出社する意味があるオフィス」は、これからの注目ワードのひとつかもしれません。
これだけでも、会社の人となりがより輪郭を持ってきませんか?
上記のトピックをヒントに、色々な角度から自分の会社について洗い出すトレーニングをしてみてください。
あなたの会社オリジナルの「広報ネタ」が生まれてくると思います。
広報は、「会社について一番知っている人」でなければいけません。
普段からアンテナを張り、常に情報をアップデートしておく姿勢を大事にしましょう。
今回まとめたものは、新しい情報が出るたびに少しずつ更新していくことをオススメします。
プレスリリースのネタ出し
プレスリリースのネタ出し
今回は、新人広報さんがぶつかりやすい壁についてのお話です。
その “壁” とは、
「プレスリリースのネタが思い付かない!」
ということ。
企業の広報の方から、「うちの会社では、新規サービスや商品のリリース以外に広報できることがありません」という声を聞くことがあります。
でも、本当にそうでしょうか? どんな会社でも、経営を続けている限り広報できるポイントはたくさんありますよ。
それでは、どのような内容が広報ネタになるのか、実際に見てみましょう。
企業広報でニュースになりやすい7つのテーマ
企業広報でメディアに取り上げられやすい内容には、下記の7つがあると言われています。
組織および人事関係
財務関係
事業関係
商品・サービス関係
販売促進関係
行事・イベント
地域社会との関連
(出典:藤江俊彦『現代の広報』, 同友館, 2002)
次は、「これらを自分の会社がリリースしたときに価値はあるか?」ということを考えていきます。会社の規模や事業の性質によって、ニュースになる内容は異なるものです。
例えば……
内部事情がニュースになるのは上場企業や大企業だけ!
規模の大きくない会社では、組織の変更や人事異動、財務状況についてリリースしたところで、ニュースになる可能性はほとんどありません。
新規支店の設立なども同様。
もし告知する必要があるときは、コーポレートサイトなどで行うのがよさそうです。
ちなみに上場企業では、これらは「適時開示」が求められる情報です。
取り扱いには十分に注意して、プレスリリースを発表する前に外部にもれることがないよう、日頃から社員の意識向上を図るなどの対策が必要ですね。
既存のサービスや商品のアプローチを変えてみよう
新しい商品やサービスがニュースになりやすいのはもちろん、過去にプレスリリースを出したサービスや商品についても、アプローチを変えることで再び日の目を浴びることがあります。
それは、その商品やサービスの新たな活用方法を提案したり、使用や導入による効果についてリリースするような場合。
「この商品には、こんな利用の仕方もありますよ」
「このサービスの導入によって、◎ヶ月で◎%の売上げ向上が見込めました」
という事例を語ることができると、すごくいいニュースになりそうですね。
イベントは一石二鳥
イベントの開催が決定したときには、プレスリリースを出すことで取材の声がかかることがあるかもしれません。
また、イベント開催前はもちろん、開催後には事後レポートのリリースを出すようにしましょう。
当日は取材に来られなかったメディアにも、「ニュースに取り上げたい!」と思ってもらえる可能性があります。
ちなみに、イベントチームと広報の連携が取れていないと、「イベント開催を知ったときには数日前……」という悲しい事件が起こりやすくなります。
打ち合わせに呼んでもらえるよう、普段から伝えておくのが大事ですよ。
いくつかヒントをご紹介しましたが、“プレスリリースネタ” というのはアンテナを張っていれば意外と落ちているもの。
業界を問わず他社のプレスリリースのチェックを毎朝の日課にして、どんなリリースを出しているのか参考にしてみましょう!